Shopifyは、その柔軟性と拡張性により、多くの企業や個人が利用するECプラットフォームです。しかし、テーマ開発においては、多くの開発者が同じようなミスを犯してしまいます。本記事では、Shopifyテーマ開発でやりがちなミスと、その回避法について解説します。これを読むことで、効率的でミスのないテーマ開発が可能になるでしょう。
1. グローバル設定をハードコーディングする
問題点: Shopifyテーマでは、サイトの配色やフォント、ロゴなどを設定できるsettings_schema.jsonというファイルがあります。しかし、これを無視して、CSSやHTML内に直接値をハードコーディングしてしまう開発者がいます。
影響:
- クライアントやマーケティングチームが柔軟にデザインを変更できなくなる。
- 他のテーマ開発者がテーマを引き継ぐ際に混乱する。
回避法:
settings_schema.jsonを活用して、設定可能な項目を作成する。- CSSでカスタムプロパティ(変数)を使用し、動的に値を変更できるようにする。
例:
{
"name": "Primary Color",
"id": "primary_color",
"type": "color",
"default": "#ff0000"
}
:root {
--primary-color: {{ settings.primary_color }};
}
2. Liquidコードの乱用
問題点: Liquidテンプレート言語は強力ですが、ロジックを詰め込みすぎるとコードが読みづらくなります。特に、繰り返しや条件分岐を多用しすぎるケースが目立ちます。
影響:
- コードの保守性が低下。
- ページの読み込み速度が低下。
回避法:
- 複雑なロジックは可能な限りJavaScriptに移行する。
- Liquidファイルを小さな部品に分割し、再利用性を高める。
例:
{% include 'product-card', product: product %}
3. モバイルファースト設計を無視する
問題点: 多くのユーザーがモバイルデバイスでECサイトを利用するにもかかわらず、デスクトップ向けに最適化されたテーマを開発してしまうことがあります。
影響:
- モバイルユーザーの離脱率が増加。
- SEOスコアの低下。
回避法:
- モバイルファーストのデザイン手法を採用する。
- メディアクエリを使用してレスポンシブデザインを実現する。
例:
/* モバイルファースト */
.container {
display: flex;
flex-direction: column;
}
@media (min-width: 768px) {
.container {
flex-direction: row;
}
}
4. パフォーマンス最適化の不足
問題点: 画像の圧縮や不要なJavaScriptの削除を怠ることで、ページの読み込み速度が遅くなります。
影響:
- ユーザー体験の低下。
- 検索エンジンのランキング低下。
回避法:
- Shopifyの
img_urlフィルターを活用して、画像サイズを最適化する。 - 必要のないスクリプトやライブラリを削除する。
- 遅延読み込みを使用する。
例:
<img src="{{ product.featured_image | img_url: '600x600' }}" alt="{{ product.title }}">
5. SEOを無視したコーディング
問題点: タイトルタグやメタディスクリプションの設定を省略したり、不適切なHTML構造を採用することで、SEOのパフォーマンスが低下します。
影響:
- 検索エンジンでの順位が下がる。
- オーガニックトラフィックの減少。
回避法:
- 必要なメタタグを正確に設定する。
- H1タグを正しい場所に配置する。
- Alt属性を画像に追加する。
例:
<title>{{ page_title }} - {{ shop.name }}</title>
<meta name="description" content="{{ page_description }}">
6. アクセシビリティの軽視
問題点: スクリーンリーダーで正しく読み取れない構造や、コントラスト比が低いデザインを作成してしまう。
影響:
- 障害を持つユーザーがサイトを利用できない。
- 法的リスクの増加。
回避法:
- ARIA属性を正しく使用する。
- 色のコントラスト比をチェックする。
- キーボード操作だけでも利用可能なデザインを心がける。
例:
<button aria-label="Add to cart">Add</button>
7. テスト環境の不足
問題点: ローカル環境やステージング環境を使わず、直接本番環境で変更を行う開発者がいます。
影響:
- 本番環境でのエラー発生リスクが増加。
- ユーザー体験の低下。
回避法:
- Shopify CLIを使用してローカル環境をセットアップする。
- テスト環境で十分に検証してから本番環境に反映する。
例:
shopify theme serve
8. ドキュメントやコメントの不足
問題点: コードにコメントがなく、開発者やクライアントが後から理解するのが難しい。
影響:
- メンテナンスコストが増加。
- チーム内での連携が困難。
回避法:
- コードに適切なコメントを追加する。
- 開発者向けのドキュメントを作成する。
例:
{%- comment -%}
このコードは製品ページの価格を表示します。
{%- endcomment -%}
<p>{{ product.price | money }}</p>
まとめ
Shopifyテーマ開発におけるミスを防ぐためには、基本的な原則を守り、適切なツールや手法を活用することが重要です。本記事で紹介した回避法を実践することで、より高品質なテーマを開発できるようになるでしょう。
もしこの記事が役に立ったと感じたら、ぜひ他のShopify開発者とも共有してください!